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 1939年、順天堂大学の佐藤教授が角膜の内側に放射状に切開を入れたRK手術が、世界で始めて行われた屈折矯正手術です。RKはその後ロシア・アメリカで改良され、1990年代後半まで数多く行われてきました。しかし、手術後の視力は変動が強く、現在はほとんど行われなくなりました。


 PRKは1985年に初めてエキシマレーザーを用いた術式として開発され、1990年にLASIKが行われるようになってからも、引き続き現在まで行われている術式です。また、1963年には角膜を冷凍旋盤加工するケラトミレイシスが行われました。その後1988年にはマイクロケラトームを使用したALKが行われ、現在のLASIKへとつながります。以下、過去に行われてきた屈折矯正手術を含め、各術式について解説します。




ケラトミレイシス

 小型のカンナのようなマイクロケラトームで角膜を薄く切除しフラップを作り、このフラップ下を冷凍旋盤加工した角膜をフラップ下に戻す術式がケラトミレイシスです。「手技が複雑である」「フラップの加工に時間がかかる」「軽度の近視の矯正に適さない」「予測生が低い」等の問題点がありました。


ALK

 ケラトミレイシスのようにフラップを作り、さらに角膜の中央部を削ることで矯正効果を得ようとする術式がALKです。「術後合併症の頻度が高い」「術後の乱視の多発」「執刀医の手技に依存するところが大きい」などの欠点がありました。


RK

 RKはダイヤモンドメスで角膜に放射状の切開を入れ、眼圧を利用し角膜の形状を変化させ屈折矯正をする術式です。
1970年代から行われていましたが、現在では「矯正精度が良くない」「強度近視に適応しない」「執刀医の技量に依存が大きい」「術後の痛み」「術後視力の変動が大きい」「視力の回復まで1週間ほどかかる」などの理由から現在では殆ど行われていません。


PRK

 ブラシやメス、レーザーを用いて角膜上皮を取り除き、ボーマン膜の上からエキシマレーザーを照射し角膜の屈折率を変化させる術式です。「術後角膜上皮の再生に伴う角膜混濁」「矯正精度の問題」「術後の痛み」「視力回復まで時間がかかる」などの理由があり、特別な場合を除き現在では行われていません。


LASIK

 マイクロケラトームで約120〜180ミクロンという非常に薄いフラップを作成し、一部をヒンジとして残し、フラップをめくった下の角膜にエキシマレーザーを照射し、フラップを元に戻して矯正を行うのが1990年から行われているLASIKです。マイクロケラトームとエキシマレーザーを使用することにより、「精度の高い手術」「合併症のリスクの軽減」「殆ど痛みを感じない」「視力回復が早い」といったこれまでの屈折矯正の問題点を改善し、安全でより矯正精度の高い術式が完成されました。


Wave-front LASIK

 マイクロケラトームで角膜にフラップ作成するまでは従来のレーシックと変わりませんが、ウェーブフロントレーシックの特徴は、個々の目にカスタマイズした(オーダーメイドの)可変的なレーザー照射を行う点です。個々の眼球のゆがみから生じる個体差(収差)を軽減する効果があり、夜間視力の向上が得られます。


LASEK

 LASEKはLASIKと同様にフラップを作りエキシマレーザーを照射して屈折矯正を行いますが、フラップの作り方がLASIKとは異なります。LASEKのフラップは角膜上皮とボーマン膜との間、約50ミクロンのところにマイクロケラトームを使わずに、アルコールにより執刀医が自らの手でフラップを作ります。この術式はLASIKに比べ痛みを伴い視力回復に時間がかかることから、現在では一部の施設でしか行っていません。


Intra-LASIK
 
 マイクロケラトームに代わりイントラレーザーでフラップを作るのがIntra-LASIKです。マイクロケラトームによるフラップの作成には、執刀する医師の修練された手技が必要とされる部分があり、イントラレーザーの開発は誰でも同じようにフラップが作れるというコンセプトからきています。術後のフラップ下の炎症(DLK)が出る頻度が高いようです。