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 屈折矯正手術を希望される方の中には、ウェーブ・フロント・レーシックやティシュー・セービングレーシック等によっても、矯正できない強度の近視の方がいます。そのような方には、フェイキックIOLという屈折矯正手術が適応となります。



フェイキックIOLとは

 




 フェイキックIOLは、目の中(角膜と虹彩の間の空間)に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)という特殊な素材でできた人工レンズを挿入することで、近視や乱視を治す屈折矯正手術です。-20ジオプターといった、エキシマレーザーでは矯正できない最強度の近視に対しても有効な治療法です。また、フェイキックIOLは、2004年9月に米国FDAの承認も得ており、その安全性と有効性は確立されております。




フェイキックIOLの特徴、他の治療法との比較

 

 フェイキックIOLは、白内障手術とは異なり、患者様の水晶体を残した状態で、目の中にレンズを挿入します。水晶体による調節機能が温存されるため、近くにもピントが合います。但し、レーシックと同様に、老眼のある方が手術により遠くが見えるようになると、近くを見るための眼鏡が必要になります。すでに一定上の白内障がある場合は、そちらを手術で治療することになります。




レーシック
白内障手術
フィキックIOL
LASIKは、角膜の屈折力をレーザーで変える視力矯正方法ですが、手術する近視の度数に限界があり、強度の近視の方は手術不適応な場合もあります。また、薄い角膜の方も手術を行うことができない場合があります。
白く濁った水晶体を除去し、目の中に人工のレンズを挿入します。水晶体そのものを取り除いてしまうので、ピントを合わせる調節機能を失います。しかし、通常白内障になる年齢層の方は、すでに老眼になっているので、いずれにしろ老眼鏡が必要になります。
フェイキックIOLは、「有水晶体」という名の通り、水晶体を残したまま、患者様の度数に合わせて調整したレンズを加える手術のため、調節力を失うことがありません。



レーシックの適応屈折度数
フェイキックIOLの適応屈折度数

近視度数-0.00D以上、-12.00D以下
遠視度数+1.00D以上、+5.00D以下
乱視度数-5.00D以下


近視度数-3.00D以上、-23.5D以下
遠視度数+1.00D以上、+12.0D以下
乱視度数-7.00D以下




有水晶体眼内レンズ(フェイキックIOL)の特徴

 

LASIKが受けられない方(強度の近視、角膜が薄い人)にも有効。
レンズの素材は安全性、生体適合性が高い。
水晶体は取らないので調節力はそのまま。
治療後の視界が良好。
レンズを取り除く再手術が可能。



フェイキックIOLの適応

 

 年齢が20歳以上であること。また、適応にならない場合は、眼の病気(角膜・瞳孔・虹彩・ぶどう膜・網膜の疾患・白内障など)がある方、角膜内皮が2000個/mm2以下、または角膜内皮ジストロフィと診断されている方、緑内障の既往または眼圧が21mmHg以上の方、などです。個々の適応に関しては、詳しい検査の結果を踏まえた上でご説明します。


フェイキックIOLの費用について

 

両眼
片眼
近視矯正のみの
ノーマルレンズ
1,000,000円(税込)
500,000円(税込)
近視と乱視の矯正を行う
トーリックレンズ
(or)
折りたたみ式
フォーダブルレンズ
1,100,000円(税込)
550,000円(税込)


フェイキックIOLの流れ (検査から手術まで)











術前検査をお受け頂くには、ハードコンタクトレンズ装用者は3週間、ソフトコンタクトレンズ装用者は1週間、装用を中止した状態で受ける必要がございます。




フェイキックIOLが適しているかどうか、詳しい検査を行った結果、判断することになります。



お一人お一人の屈折度数や眼球形状にあったレンズをオーダーします。オーダーから1〜3ヶ月後にレンズが到着したら、実際のIOL挿入手術を行います。 ( 手術は両眼同時に行うことはできません。 )





フェイキックIOLを挿入すると目の中の水(房水)の循環が停滞し眼圧が上昇することがあるため、あらかじめ虹彩に穴をあけ、水の流れを良くしておきます。虹彩切開術は外来で10分程度で終了します。



レーザー虹彩切除術について

 眼の中では、房水が循環(生成と排出)していて、眼の内圧(眼圧)は一定に保たれています。フェイキックIOL挿入により、この水の循環が停滞し、眼圧が上昇する可能性が考えられます。

 これに対しては、手術の前に(又は手術と同時に)、虹彩に穴を開け、水の流れを良くする処置を行います。これにより、フェイキックIOL挿入による眼圧上昇のリスクは軽減します。




房水の循環
レーザー虹彩切除術
レーザー虹彩切除術
の房水循環


 虹彩切除手術は本手術の最低2週間前までに当院の外来で行います(要予約)。眼内レンズ挿入手術と同時にこの処置を行うことも可能です。虹彩切除術の費用は片眼1万円ほどかかります。フェイキックIOL手術は片眼ずつ行いますが、虹彩切除術(点眼による麻酔)は両眼同時に行います。





 

手術は局所麻酔で行います。白目と黒目の間にある強膜の一部を開切し、レンズを前房部分に挿入します。レンズの両端を虹彩に固定し、強膜開切部を縫合して手術は終了します。手術は約20分で終了します。





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院長 吉野健一
東京歯科大学眼科講師
日本医科大学眼科講師


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